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ごあいさつ

 

 わたしたちは、薩摩川内市のウミガメ監視員、中野行男さんの活動を通して、初めて薩摩川内市の海岸にウミガメが産卵に来ることを知りました。そのことを周囲の人々に話しましたが、市民の多くが知らないことに驚きました。いろいろ調べるうちに、鹿児島県では、日本で一番多くウミガメの産卵が見られること、鹿児島県にはウミガメ保護条例があること、非常に熱心に保護活動が行われている地域があること等を知りました。

 中野さんと海岸に行き、ウミガメの産卵や海岸の漂着物の清掃のお話を聞きましたが、とても大変な活動をしてらっしゃることに頭が下がると同時に、本市にとって、かけがえのない自然を守る大切な仕事をしてくださっていることに、その時初めて気がつきました。

 久見崎海岸は、自然な砂浜が残された貴重な場所です。2010年には、25頭のウミガメが産卵に来たこの美しい久見崎海岸のことをもっと内外の人々に知って訪れていただきたいと思っています。

 この海岸は、海に沈む夕陽がとてもすばらしく市内に住む私たちの自慢のひとつです。最近、国定公園に指定された甑島が正面にあり、上甑、中甑、下甑とその美しい全島を見渡すこともできます。

 ウミガメが産卵に来たり、夕陽が海に沈んだり、という自然の営みは何万年も前から続いてきました。これからもずっと続いていくでしょう。
 たくさんの人々にこの場所に来て、この場所に立ってみてほしい、そして、この景色を大切にしていきたいという思いを共有したい、と思いこのイベントを企画しました。

 みなさまのご来場を心よりお待ちしています。            ウエル亀ロックフェスティバル 実行委員会

 わたしは、平成21年からウミガメ監視員の仕事をしています。

 それまで自主的に海岸清掃をしていたのですが、ウミガメの足跡を見つけ市に報告をしていたところ、ウミガメ監視員の話が市の方からあり、監視員の仕事をするようになりました。

 海岸清掃中に、初めてウミガメの産卵の足跡を発見した時は大きな感動でした。そして小さな子ガメの足跡を発見した時は、なお一層の感動でした。

 この素晴らしい命の誕生が、薩摩川内市の浜辺であることを、まだほとんどの薩摩川内市民は知りません。それは、とても残念なことだと思っています。

 そして、もっと残念なことに、ウミガメ保護条例があるにもかかわらず薩摩川内市の海岸清掃は十分とは言えず、多くの漂着物があり、ウミガメにとって、またその保護活動をしている私にとって、たいへん厳しい状況です。特に久見崎海岸は、川内川の河口に近い為に、川から大量の木や竹などが漂着します。ウミガメの上陸、産卵、子ガメの旅立ちのためには、砂浜の木や竹の除去が大切です。
 このような状況の中で、今年、久見崎海岸では、県外から来た方たちがコツコツとウミガメのための清掃活動をしてくれています。それは、ウミガメと私にとってたいへん有り難いことです。

 そして今回は、ウミガメ保護のためのコンサート企画があります。薩摩川内市でウミガメの産卵があることを多くの方たちに知ってほしいと思っています。 どうぞよろしくお願いします。               薩摩川内市ウミガメ監視員 

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